こんにちは!emo作家の のあです。
8月の上旬に開催された、真夏のデザインフェスタでは、emoも出展側に立って作品を販売しました。やはり作家さんの気持ちに寄り添った仕事をしていくには、作家として色々な経験を積みたい!と思いまして…。
2年ほど前まで作家として活動をしていた私ですが、改めて勉強になることがたくさんありました。今回は、デザフェスで販売していた作品へのこだわりを紹介していきたいと思います。
今回の出展では作品のテイストを1つに絞り、こだわりの材料を使って作ったので、制作中もとっても楽しかったです(笑)

水に濡れたような高瀬貝がゆらゆら揺れる、イヤーアクセサリーです。金属の部分はSV925を使っています。
私がこの「高瀬貝」の真珠層の美しさに気がついたのは、仕事を通してです。
普段アパレル関係の仕事をしているのですが、この高瀬貝は、高級シャツのボタンによく使われている素材なのです!
一般的な安価なシャツには、基本的に貝っぽい、イミテーションのボタンがつけられています。原料はポリエステルです。

貝の真珠層の輝きに近づけるために、ドラム式洗濯機のような機械に樹脂を入れて、回転させながらラメを立たせて作っています。

それもそれで、独特の柄を出せたりして、素敵なのですが…。
本物の貝ボタンの輝きは格別です!!

…ボタンの話はこれくらいにして、話を戻しますが。
この美しさに魅了されて、今回なんとか作品に貝の真珠層を使えないか?と考えて出来たのがこちらの作品なのです。

しかし私の高瀬貝への愛はここにとどまらず、もう1つ、真珠層以外に好きなポイントがあります。
それは、貝の表面(真珠層の裏側)です。
高瀬貝は、白っぽい表面にピンクや黄緑色の模様が付いているのです。

私はこの淡い色合いが好きで、なんとかここを作品を活かせないか??と考え、ハンドメイドの資材ショップを見て回ったのですが…。
市販されている貝のパーツは、表面が削られていて真珠層だけになっていて、この淡い色合いを見ることができませんでした…。
無いのであれば作ってしまおう!!
ということで、作品のために宮古島に行き、貝殻ショップで高瀬貝を丸々購入してきました!
(もちろん、観光したくて行ったのですが(笑))
高瀬貝は真珠層が分厚くて丈夫なことでも知られているので、割ったり加工するのも一苦労…!
しかし、磨いたりレジンでコーティングしたりと工夫を凝らし、それだけではつまらないので、水が滴り落ちているようなデザインにしてみました。
私は、光が当たった時にアクセサリーが反射したり、ふと影が落ちた時に影がきらきらしてるのが好きなので、透明感があるものを作りたいなぁと思っています。
透明感、ありますでしょうか…??

今回は金属部分もこだわって、贅沢にSV925を使ってみました。メッキパーツと何が違うの?と思う方もいるかもしれませんが、並べてみると一目瞭然です!
本物のシルバーの方が、断然「白い」のです。
メッキパーツは、反射した時にくすんだ黒っぽい輝きになるのに対して、SV925のパーツは白っぽく反射します。私はそれがすごく好きで、ちょっと奮発してSV925のパーツを使ってみました。

お値段も0が1こ増えるくらい違うので、なかなか買うのにも勇気がいるのですが笑
今回1つの作品のこだわりについて書かせていただいたのですが、こうやって書いていると、あふれんばかりに想いが出てきます笑
きっと他の作家さんも、同じはずです。
だから個人個人で発信するための手段として、SNSをやっている方が多いのだと思いますが、emoはそういった作家さんの、あふれんばかりの想いをたくさんの人に伝えていければなと思っています。
これからも、ぜひチェックしてくださいね!
文/のあ