スペインタイルとマヨリカ焼きの絵付け工房、Sereno(セレーノ)さんへインタビューを行いました。
工房名の「Sereno」は、イタリア語で「すがすがしい、澄み切った、空の青さ…」などの意味を持っているそうです。
伝統的なスペインタイルやマヨリカ焼きの技法を用いて、注文後ひとつひとつ丁寧に制作しているSerenoさん。
工房は、さいたま市浦和区にあり、タイルの絵付け体験も受け付けています。(体験の記事は、後日UPしますので、楽しみにしてください!)
インタビュー前編では、Serenoさんがスペインタイルを始めたきっかけなど、沢山の話をお聞きしました。
(前編公開後に前編のリンクを貼る)
それでは、早速インタビューの後編に行ってみましょう!
作家としてと体験教室の先生として、何か異なる点ございますか
特に異なる点はないのですが、体験の時は「とにかく楽しくやっていただけるように!」を心掛けています。
作家としては、制作に入り込んでしまうと真剣になりすぎてしまうので(笑)、うまく楽しむようにとは思っています。
ウェディングなどの記念日用の作品と、表札などの日常的に使用される作品の違いとかありますか
1つの作品を作るという意味で「集中して作る」ということは同じですので、特に違いはありません。
これがウェディング記念のものです。

これは結構大変で、塗るところと塗らないところの区別がどちらだかわからなくなる。細かくて。絵の具のはみ出しの修正が難しいので、一段と気をつけて作りました。
これは、プロバンス風の表札です。

これはタイル地を残してレンガ積みを表現しています。プロヴァンスの石造りの家の壁にバラが覆っている雰囲気にしました。
こちらは、水彩技法で描いているタイルですね。

まずタイルのベースに白い釉薬を全面に乗せています。そのあとに水で溶いた水彩用釉薬で絵柄を描いていきます。
下の白い釉薬に絵の具が吸い込まれてしまうので“伸び”が悪く、慣れないと描きにくいです。水彩技法とは言っても、画用紙に水彩絵の具で描く一般の水彩画とは全く違います。
流した釉薬の上に描く。
白いベースのタイルになります。フラットな感じに仕上がります。ぷくぷくした立体感はありません。
釉薬の色数はやや限りがあります。伝統的なタイルは緑、青、黄色系で描かれています。
今後、行ってみたい分野はございますか
タイルの絵付けはずっと続けていきます。
ガラスは興味ありますね。道具や体力もいるし大変かなとは思いますが、窯があるので小さいガラスの作品ができたらいいなとは思います。でも今はタイル制作を頑張らないといけないなと思っています。
また、これはタイルの延長ですが皿など使える物への絵付けも、もっとやっていきたいです。
見ている方にメッセージをお願いします
タイルは色が褪せない、劣化しないという魅力があります。
例えば幾何学模様のタイルで、同じデザインでも配色によって印象は全く違ったものに変わります。その組み合わせは無限にあるわけで、何度でもやってみる面白さはあると思います。
また、自分で作ってちょっと失敗したように思えるところがあったとしても、それこそ味になったりします。ですので、失敗はないとも言えます。そういうところがタイルの良さとも言えると思います。
ハンドメイド物は本当に世界に一つだけで、そういったものを手元に置く楽しさを味わっていただきたいです。
今の時代は大量生産で100円ショップなどでも可愛いものがたくさんあります。でも値段はそれより高くなってしまいますが、ハンドメイドや作家物にきちんとお金を出すことも大事なのではないかと思っています。
そうして手に入れたものは、より大切にするでしょう。また、それが部屋にあることで家に帰ることも楽しみとなっていきます。お友達を部屋に呼びたくもなるかもしれません。そういう小さなことの積み重ねが豊かな気持ちに繋がって、生活に潤いをもたらすように感じます。
タイル絵付け体験をしてみたい方、大歓迎です。HPの問い合わせやメール(ceramica-sereno@memoad.jp)でご連絡ください。
Serenoさんインタビュー(後編)はここまでです!タイルの絵付け体験レポートもお楽しみに〜!
そして、Serenoさんの更なる情報は下記をご参考にしてください!
SNS・サイト情報
・HP:コチラ
・インスタグラム:yksereno
・ツイッター:@Sereno77129627
コガネメキシコインコさんでオーダーいただき完成、納品させていただきました。 #インコ #いんこ#いんこすたぐらむ#インコスタグラム#タイル#表札 pic.twitter.com/pY6IojU9Rh
— Sereno (@Sereno77129627) August 20, 2019
文/imacoro
インタビュアー/imacoro・のあ